第1章 魔法の森の人形師

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? 「安心しな。 お前は死んじゃいない」 絶望しているところに突然後ろから声がした。 俺は即座に振り向く。 そこにはただ白一面しかなかったはずの場所に、椅子に座っている男がいた。 (・・・いつの間にあんなところに? 気配すらなかったぞ?) 俺は動揺が隠せず、しばらく呆然と立っていたが恐る恐る男に尋ねた。 隼牙 「・・・あんたは誰だ? 此処はいったい何処なんだ?」 俺は男に近づき、その姿を確認する。 男は銀髪で青黒いバンダナをしていた。 格好はまるで中華装束の様で、瞳は蒼く、どこか優しげな眼をしていた。 男は脚を組み、膝を頬杖にしながら口を開いた。 シュラ 「俺は・・・そうだな。 シュラと名乗っておこう。 そして、此処はどこだか・・・教えて欲しいか?」 (教えてほしいから聞いてんだろ!) 俺は心の中でシュラと名乗る男に突っ込んだ。 隼牙 「・・・勿体ぶらずに言えよ」 シュラはため息をつき、椅子から立ち上がる。 シュラ 「いいだろう。 だが、絶対信じろよ」 俺は固唾を呑み、頷く。
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