第1章 魔法の森の人形師

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? 「あら、あなた…目が覚めたのね。 大丈夫? 森の中で倒れていたようだけど…」 少女は立ち上がり、体をこちらに向ける。 手に持っている物を見ると縫い針と人形がある。どうやら人形を作っていたのだろう。 隼牙 「まぁ、大丈夫です」 俺は完全に少女に魅とれていた。 ? 「そう…。 ちょっと待ってなさい、今お茶を淹れるから」 そう言うと少女は持っていた人形を丸テーブルに起き、台所に向かう。 ? 「適当に腰掛けちゃっていいわよ。 あと、紅茶でいいかしら?」 隼牙 「あ、はい」 さっきから少女の起こす行動が可愛らしい。 俺は生返事をし、彼女が座っていた場所の隣に座った。 (気が触れているようには見えないな。 あの娘じゃないのかな?) 俺は辺りを見渡しながらそう思う。 しばらくして、少女がティーセットを乗せたトレーを持ってきた。 ? 「お待たせ。 砂糖はいくつ入れる?」 隼牙 「あっ、結構です」 実を言うと俺は結構な甘党であるが、気が引けて断ってしまった。 そして、彼女は座っていた場所に戻り、一息つく。
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