第1章 魔法の森の人形師

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しばらくしてアリスの手伝いを終え、俺は借り部屋へ行き、ベッドに倒れこんだ。 まだ自分が幻想郷という世界いるという自覚が持てないことに俺は悩んでいた。 (・・・しばらくはこの世界で暮らすことを予想するとなると大変だな) ジジィは俺がいなくなったことをどう思っているだろうか・・・。 お袋や妹のこともある。 隼牙 「・・・悩んでても仕方ねえよな・・・」 俺が眠りに入ろうとすると、ノックの音がし、扉が開いた。 俺は頭だけを動かして見ると、アリスが扉から顔だけを出す。 アリス 「寝ているところ申し訳ないけど、明日一度、博麗神社に行ってみようと思うの。 もしかしたら帰れるかも知れないし、あなたも来る?」 隼牙 「ああ、可能性があるかもしれないし、俺も連れてって下さい」 すぐに上体を起こし、丁寧に頼んだ。 アリス 「そう。 分かったわ。 お休み・・・後、お手伝いありがとうね」 彼女は、やはりといった顔で手を振り、静かに扉を閉めた。 俺はまた横になり、眼を瞑った。 (もしかしたらすんなり帰れたりな・・・) そんな小さな期待を胸に、俺は眠りについた。
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