第1章 魔法の森の人形師

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両開きの玄関を開ける。 目の前には幾千もあろう樹が広がっていた。 不思議な感覚を起こすこの『魔法の森』は化け物茸が出す胞子の幻覚作用が原因だという。 これのお陰で人間も妖怪も瘴気に耐えられず、ここへ足を踏み入れることを好まないと言う。 もちろん、これはアリスから聞いたことだ。 俺は玄関からすぐ近い、広い場所まで歩き、手を合わせ仁王立ちし、精神を集中させる。 しばらくして腰を低く構えて、打ち込む態勢を取り・・・ そして打つ 一発一発に気合を込めて俺は打ち込みに励む。 少しして、休憩に入ると邸から声がした。
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