第1章 魔法の森の人形師

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幼少の頃、俺はあるものを見つけ、じじいにそれを聞いた。 「じいちゃん、これなぁに?」 「おぉ、隼牙か。 これはな、儂のご先祖様が友人である鍛治師から貰い受けた篭手でのう…。 なんでも、ある合成法で作られた合金で作られた物だそうだ」 「ごうせい…ほう?」 「どんな方法かは知らんが、大層硬い代物だそうだ」 「へぇ…。 何の為に使うの?」 「そうか、お前はまだこれが何なのか知らんのか…。 戦国時代とかで、兵士が腕を守るために使った物じゃよ」 「へぇ…。 じゃぁ、ご先祖様は兵士だったんだね!」 俺は自分そ血筋が戦いに勤しむものだと知り、興奮していた。 「まぁ…兵士といえば兵士じゃったかな…」 しかし、じじいは何かを隠すような口振りで頭を掻いていた。 そう…この片方の篭手は… あの時「八雲紫」を欺くために投げたものだった
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