第2章 楽園の巫女、目指すは紅魔館

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霊夢 「それで? その男の言うとおりに紅魔館へ行けばいいの?」 まだ若干不機嫌な面持ちで霊夢は問いかけてきた。 霊夢 「あそこは本当に面倒な場所よ? しかも助けろって言われてる奴なんてもっと面倒な奴なのよ?」 隼牙 「・・・? どういうことですか?」 霊夢の言う『もっと面倒』の言葉がどこか意味深に聞こえた。 霊夢 「・・・その娘は貴方の様な人間にとっては危険すぎるの」 隼牙 「でもその娘を助けなきゃ俺は帰れませんし、会ってみなきゃどうなるかなんて分かんないですよ?」 霊夢 「それもそうだけど・・・・・・命の保障はないわよ?」 (会おうとするだけでも生死に関わる問題か・・・でも) 隼牙 「何もしないでただ時間を浪費するよりかはマシですよ」 (他に方法はない。 多分あの男はそれを分かっていて俺に言ったのかもな) 決意した俺の顔を数秒見て、彼女は深いため息をついた。 霊夢 「頑固な奴も、また面倒なのよね・・・」 隼牙 「じゃあ、行ってもいいんですね?」 霊夢 「いいけど、明日にしなさい。 貴方飛べないでしょ? 途中で妖怪共に喰われたら洒落にならないわよ」 先程から呆れ顔のまま、肩を鳴らす。 相当面倒臭がりだなこの人・・・。 隼牙 「ところで、アリスさんは?」 霊夢 「あぁ、もう帰っちゃったわよ。 それよりこの部屋貸すから明日の朝早くには準備をしておいてよね」 そう言い放ち、部屋を出た霊夢。 一瞬にして静けさが残った。 (・・・でも、本当に面倒な事になったな・・・。 まぁ、装備の無駄にならないだけましかな・・・)
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