第一章 目覚め

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朝、二人で朝食を食べながら、今日の分の仕事内容を確認していた 桜樺『これはっ!………無理じゃ、一日三軒も回れん!』 犬飼「昨日も言いましたが仕事が溜まっているので、こなして下さい」 桜樺『ウ゛ェ~』 犬飼「はしたないので御止め下さい!」 桜樺『しかし、今日のアゲとワカメの味噌汁は美味よのう』 犬飼「世辞は良いので仕事して下さい」 桜樺『へいへい』 犬飼「そんなことばかり言っていると猫みたいになってしまいますよ!」 桜樺『それもまた、運命じゃ』 グダグダと会話しながら向かい合わせの朝食は進んだ、朝食が終わると 犬飼「さぁ行きましょう」 桜樺『食べてすぐ動くと体に悪いぞ?』 桜樺は軽くウインクをしたが、犬飼に引きずられズルズルと、そのまま車に投げ込まれた 犬飼「ニートに人権は有りません、バリバリ働きましょう!」 桜樺『横暴じゃ~!』 犬飼「横暴で結構、働かざる者食うべからずです」 そして、車は走り出した、遠ざかる車の中から 桜樺『余は人間では無いので人権などないわ!』 叫び声が辺りにこだました。
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