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『やかましい!分かっておるわ、どうせ明日からまた未曾有な日々を送り、敵を殲滅する毎日なのじゃろう?』
桜樺はそう言うとテレビを消し、立ち上がりドスドスと歩き出した。
「お嬢様どちらへ?」
『風呂に決まっておろう!一年ぶりの風呂じゃ、久し振りにサッパリするかのぅ』
そう言うと犬飼がスッと寄って来た、と思うと
「では、わたくしもお供します」
などと言い出した。
『着いて来るな、不埒者!余は一人でのんびりしたいのじゃ、それにおぬしは余がうら若き乙女だということをもっと認識せぬか!』
犬飼は理解出来ないという顔で
「しかし風呂場でなにかあっては…」
『そんな不埒者がおったら、余が存在自体をこの世とあの世から抹消してくれるわ。』
犬飼はショボーンとしたまま脱衣所の側で立ち尽くしていた。
やがて風呂から上がった桜樺はすぐさま
『犬飼!アレじゃ』
そう言うとスッとコーヒー牛乳を差し出した。
桜樺はタオル一枚で犬飼を気にする事もなく腰に手をあて一気に飲み干した。
『やはり風呂上がりはこれに限るのぅ』
ホンホンっと風呂上がりの蒸気が冷めないまま、また社長机の席についた。
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