第一章 目覚め

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『うるさいわ!その様な事おぬしには関係ないであろう!とっとと座らんか!』 照れ隠しにそう言うと携帯ゲーム機を机の上に置き、ツーンとした態度で(目がトットと話せと言わんばかりだった) 「実は数ヶ月前から次々とパワースポットと呼ばれる地域が荒される事件が在りまして」 烏丸がそう言うと 『ほう、なかなか珍妙な事件じゃな。』 「分かっている所で北海道の摩周湖、羊蹄山、北海道神宮ほぼ全域が常夜化しています」 それを聞いた桜樺は突然目の色が変わった様に見え 『常夜化じゃと!そんな事は…』 「有るんですよ、実際現場に行った時に多数の妖気を感知しました。ここ最近この辺りも妖怪が増えたと報告も受けています」 『確かに犬飼より話を聞いてはおったがまさか妖魔化(ようまか)が進んでおるとは』 その時、ガチャっと扉を開ける音がして風呂から上がった犬飼がお子様パジャマを装着したまま 「常夜化って何ですか?あと妖魔化も解りません」 すっ頓狂なことを言い出した、桜樺は 『おぬし、妖怪の癖に本当に無知じゃのう』 犬飼は他の妖怪に比べ、なってまだ日が浅い為よくこの様な質問をしてくる。 仕方ないという感じで桜樺は語り出した。image=413431693.jpg
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