26人が本棚に入れています
本棚に追加
「どう言うことだよ!」
義之は放課後、まひると屋上にいた。
「俺が痛い奴みたいに見えるじゃん!」
「だって先輩がお化け屋敷にしようとするから」
「悪いのか?」
「悪いです」
お化けのくせに何故ダメなのか。
さっぱりわからない。
「お化けなんてこの世から消えちゃえばいいのに……」
「自己否定するな」
端から見れば多分義之は独り言を話しているだろう。
……考えないようにしよう。
「で、まひる」
「はい」
「成仏はしないのか?」
素朴な質問。
「えと……未練があるから私はここにいるんだと思います」
「思います?」
「はい、私……未練を覚えてないんですよね~」
「…………、」
「先輩?」
義之は携帯を取り出しおもむろに口を開く。
「あの~、除霊とかお祓いって出来ますか?」
「ちょ、ちょっと先輩!?」
最初のコメントを投稿しよう!