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職員室前についた。
が、見物人は見当たらないようだ……。
「おっかし~な」
言いながら渉は職員室を覗く。
「何の変哲もないぞ……」
「ホントに正しい情報か?」
「え?」
「非公式新聞以外の情報源は」
「……ない」
これはガセかもな……。
時計を見るともうすぐHLの時間だった。
「とにかく、一旦戻ろうぜ」
「いや、もう少しだけ……」
「……はぁ」
ごねる渉を無視して、義之は一人教室へ戻ろうと体を180度回転させた。
が――、
「きゃっ!」
「うわっ!」
何かにぶつかり体勢を崩す。
その後、ふにゃりと柔らかい感触が……。
かと思うと義之は崩れた体勢を立て直すことなく床に背中から落ちた。
視界が真っ暗になる。
だが気絶ではないようだ。
何かが義之の上にいるらしい。
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