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「皆の者、いざ出陣する!」 父上の張り積めた声音が村中に響くと同時に、皆は跳んだ。 木々を伝う者、土を蹴る者と二手に別れる。 どのくらい走っただろうか。 煙の上がる丘の手前で一旦止まると、父上が指示を出す。 義兄上は南から、私は北から、父上は西から。 加賀忍だけが知る暗号や印を結ぶと、仕掛ける時を待った。
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