─記憶─いのち

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「おう!今どこでやってんの?」 「お店の子?」 私をチラっと見て聞いた。 私を見る綺麗な瞳に、同性でも見惚れてしまう。 「……まぁな。元気か?」 「ふ~ん。こうゆう時は、彼女って紹介して 欲しいよね?」 見惚れていた私は、急に話し掛けられ驚いて 「いや…別に…大丈夫です…。」 あたふたしてしまった。 「綺麗過ぎて、緊張しちゃいました。」 と付け加えた。 「それは、ありがとう。(照笑)」 「流石のお前も調子狂うだろ?」 シンちゃんがからかう様に言う。 「私って、どんなイメージよ?いつまでも...」 「お前、今彼氏は?」 「今ここで働いてるから、蓮と一緒に来てよ。 来たら答えてあげる。」 百合の花が描かれたシックな名刺を渡された シンちゃんは、携帯番号を確認すると 「店終わったら電話するな。」 と彼女に告げた。 桜木マネージャーを蓮と呼び、シンちゃんとも 親しげな彼女の後姿を静かに見送った。 聞きたい事が沢山あった。 でも、シンちゃんは今からまたお仕事だ。 気持ち良くお店に戻してあげたい。 まぁ、明日にでもゆっくり話せば良いかぁ。
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