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紙飛行機はどんどん早くなり
地球を何週もまわっていました。
紙飛行機はたまらず泣き出してしまいます
「エーンエーン、僕はどうして最初に戻らなかったんだよぉ」
紙飛行機はたくさんたくさん泣きました。
あまりにたくさん泣くものですから
紙飛行機の涙は世界中に雨となって振り注ぎました。
たくさん泣いた紙飛行機は疲れて寝てしまいました。
「・・・ん?」
紙飛行機は目を覚ましました。
そこは隣町への道でもなく
隣町でもなく
地球を回っている最中でもありませんでした。
そこは・・・
「いつも」の窓でした。
紙飛行機は思います。
あれは・・・夢だったのかな?
しかし夢ではないと直ぐに分かりました。
それはどうしてかと言うと
まさき君が泣いて喜んでいました。
紙飛行機は最後にこう思いました。
まさき君のこのたくさんの表情が見れれば
それで楽しいや。
そして窓の前の紙飛行機は
どれだけほこりをかぶっても
どれだけ月日がたとうとも
いつまでもそこにあり続けました。
おしまい☆
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