物語の始まり

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「川ちゃんドッヂやろうぜ!」 放課後いつも通り友達が声をかけてくる。 川ちゃんってのはオレの〈あだ名〉だ。 名前の義之は4文字で呼びづらいから昔から名字でしか呼ばれない。 「いいよ!」 俺はドッヂボールが好きだ。 特に避けるのが。 少年野球をやっているのに投げるのは下手くそ。 たぶん手が小さいからだ。 みんなと違ってボールを掴めないから…。 体が小さいことはそれなりにコンプレックスだ。 だけどいつか伸びるから気にしないようにしてる。 クラスではいつも誰かと笑ってる。 友達は多い方だし 明るい方だ。 毎週末の少年野球でもムードメーカー。 ただたまにうるさすぎると嫌う人もいるし 負けず嫌いだから悔しいとすぐ泣いて暴れることもある。 年少の時はバットを友達に投げたこともあったっけ…笑
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