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「起立、礼」
「「さようなら」」
教室を出て校門へ向かう生徒達
その中の一人の少年
望月優一も周りの友達と共に校門をくぐった
「また、同じクラスだったらいいな」
「ああ、そうだね。っと僕こっちの道だから」
少年はそう言って友達と別れた
望月優一、高校1年生
今日は終業式だった
そしてこれから来る「春休み」を楽しみにしていた
少年は少し浮かれすぎていたのかもしれない
だから、少年は
(…あっ、こっちの道からの方が早く家に着くかも)
いつもと違う道を通ってしまった
いつもと違う道を選んでしまった
その些細な選択で
少年の普通の毎日は静かに終わりを告げた
1人のバケモノの少年の手によって
1人のバケモノの少年に出会ってしまったことによって
普通の世界が
異常な世界へ
鼻歌混じりに上機嫌で歩く少年
望月優一がそんなことに気付くことはなかった
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