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今まで下に伏せらていた目が
ふと正面の廃墟に向けられた
そして、勢いよく立ち上がる
その瞳には強い光が灯っていた
(建物があるってことは…森の出口も近いってことだ!!)
なんの根拠もないが、彼を立ち直せるものとしては十分だった
「…とは言えどうしたもんかなぁ」
はぁ~っと彼は溜め息を吐き
「…とりあえず、この建物の周り歩いて見るか」
彼は、辺りの詮索を始めた
建物自体はそこまで大きくないものの
建物は壁の至るところにひびが入っており
窓ガラスは全て割られており
その窓から中を覗いてみても、
ところどころ窓からの光は入っているものの
暗闇が覆い尽くしていた
不気味
そんなことばがよく似合う建物だった
「…うっわ、幽霊とか居そうだな…」
優一は幽霊という存在を否定している人間であったが、思わず口に出てしまった
そして、それと同時に早くここから離れたいと思った
とりあえず、建物の周りをぐるっと見てみたところ
この場所を特定するようなものは何一つなかった
はぁ~っとまた溜め息を吐き
とりあえず、この建物の入り口に向かう
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