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電車で2駅。
街中にあるいつものスタジオ。
俺はとにかくモヤモヤしていた。
早く状況を飲み込みたくて、自然と足が走り出す。
「入ってるよ」
受付の斎藤さんが親指を立てて奥を指した。
「ちわっす」と無礼な挨拶をして、俺は勢いよく中に入っていった。
「サトルさん」
コーラのペットボトルを口から離すと、サトルさんは振り返った。
「ちょっといいすか」
俺今、変な顔してんだろな。
サトルさんも変な顔で俺を見てる。
「どしたお前」
それだけ言うと、サトルさんは最近お気に入りのキャップを後ろに被り直し、スタジオの外まで出てきてくれた。
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