出会い

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人知れず煩い音楽を好んで聴いた小学生時代。 きっかけはラジオだったと思う。 周りでは洋邦問わず趣味じゃない音楽が流行っていたけど、好きじゃないってなかなか言い出せなかった。 だから学校では話を合わせて、家に帰ると爆音で煩い音を聴きまくった。 中学にあがると、ギターを始めた。 自己流だったけど、お年玉貯めて買った初めてのギター。 いつかバンドをやりたくて、暇さえあれば練習していた。 高校に入ると、淡い期待を胸に軽音部に入った。 好きな音楽ができるんじゃないかと思って。 先輩達のバンドは確かに格好良かったけど、俺にはしっくりこなかった。 同学年にも一緒にやれそうな奴はいない。 期待して損した。 そんな中、先輩達のバンドのヘルプを務めることになった。 短期間だったけど、折角ギターの腕を買ってくれたんだ。 断るなんて失礼なことはしなかった。 夏休みに何度かライヴをやるらしく、暫くはそれに付き合った。 初めて行ったライヴハウスは、今もお世話になっている「TACK」っていう、地下のどぶ臭い空間だった。 そんなに大きくないステージだけど、そこに立てることが無性に嬉しかったのを覚えてる。
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