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「この後仕事?」
俺のグラスに水を注ぎながら、洋ちゃんがサトルさんを見て言った。
「おー。洋司は?」
「今日知り合いのライヴ。お前も行くかと思って。たっすんは?」
「新譜整理出来てないからパス」
たっすんとは伊東さんのことだ。
佑久(たすく)って名前だけど、洋ちゃんはそう呼ぶ。
見事2人にフラれた洋ちゃんの目は、自然と俺の方へ。
すると、
「ダメだよ。唯は俺が借りてくから」
サトルさんが俺の肩を抱いて言った。
「お前、ホント寂しがり」
笑う洋ちゃん。
そう。
サトルさんは意外とそんなところがある。
「唯、あそこ付き合え」
有無を言わせないお誘いだ。
どうせネットカフェでしょ?
好きだもんね、サトルさん。
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