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「今回も順調だな0035は」
モニター室でコーヒーを飲みながら言うスーツの男、その隣りで不思議そうにモニターを見る俺。
「ああそうか、君は今日初めてだもんね、ここがなんの施設か社長に聞いてるかな?」
と俺は聞かれた。しかし俺はバイトで来ているだけだ、日給10万の怪しい広告だったが、俺はどうなろうと金が必要だった…どんなに汚い仕事でも目を瞑り、こなすつもりだった。
しかしいざ来てみればただ立ってるだけで良いらしく、俺はとてもおいしいバイトと思った。
「いや‥聞かされて無いんですよ」
俺は鼻の先に出来たニキビをいじりながら答えた。
「そうか、気にならないか?」
「いえ、聞かざるの契約だったので…」
「ふ~ん、そっか‥それにしても君メガネ似合うね」
「ありがとうございます」
気にならないと嘘をついた、人が死んでるというのに、10万に目が眩み、真実をねじ曲げた‥誰も死んでない、俺は何も見てない‥
男は鼻の先に出来たニキビをいじりながら思った。
一体これは何の試験なんだ…?
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