記憶

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その後の問題も全て低学年レベル…こんなん解いて何になるんだ‥ 俺はどうしたらいい‥でも何故だろう…逃げ出そうという衝動は起きない、この試験をどうしても突破しないといけない気がしてならないのだ… 「はい、終了!そこまでだペンを置け!」 目覚めてから30分…試験終了の命令が下され、みんながペンを置く。 「楽勝じゃん…」 訳も分からないまま試験は終了した…満点間違い無し…どんだけ簡単な試験だよ‥ 「よし、次の試験は10分後だ!それまで待機!」 四隅の男が試験会場から出て行き、会場は恐ろしく静かだった…周りの人間は皆、俯き、死んだように座っている。 「あの…すいません、やっぱりこれって何の試験なんですかね…ちょっとど忘れしちゃって…」 俺に忠告した後ろの男…周りと変わらず見た目死んでいる… 「これに受かれば…晴れて夢が叶う、君もだろ?」 「だから何の試験なんだよこれ!気づいたらここにいて、訳分かんない試験受けさせられて!」 バン! 思わず知的な男の机を思い切り叩いた… 「君は受かりたく無いのか!?その質問に答えたら試験に落ちてしまう!」 「だから何の試験なんだよ!!みんなもなんで黙ってんだよ!!あんな簡単な試験受けて何になんだよ!!」 ……………… なんで、なんで何も言わないんだ…なんでみんな俯いたままなんだ… 「訳分かんねぇよ…俺帰るから、じゃあ…あれ?帰りたくない‥なんでだ…」 何故か帰ってはいけない気がしてならない…先ほどもそうだったが帰ろうと決意するたび、帰りたくなくなる…帰ったら今まで積み重ねてきたものが崩れていく…そんな気がするのだ‥
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