記憶

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やっぱり俺は何かの試験を受けに来た…断片的だが、記憶が戻りつつあった、俺はやはり自分からここに来たんだ…それで、それで… 「はい、席に着いて、これから問題を配りますが‥その前に脱落者を発表します」 もう少しで全てを思い出せそうだったが‥とんだ邪魔が入った… てか脱落者って…あんな問題で脱落するのかよ… 「0014、0277、0890…」 その後も延々と番号が呼ばれ、次々と会場を出て行く人々…ついに残ったのは、見る限り6人…あんな簡単な問題で落ちたのかあいつら… 「落ちてしまった皆さんは次回、頑張って下さい…では問題を配ります」 仕方ない‥こうなりゃ全てを思い出すまで試験を続けてやる… さて次の試験はなんだ… 「あ、い、う…この次に続くひらがなはなんでしょう…」 またこんな問題…幼稚園レベルじゃないか‥ 馬鹿にしやがって、こんなもん5分ありゃ終わる。 それから30分…時間が大いに余り、暇で仕方なかった‥ 「はい終了!次の試験が始まるまで待機」 スーツの男が出て行く…そしてまた周りは死んだように俯く… さっきからこの感じか…こいつらに心はあるのか‥まるで人形のように表情が乏しい‥ 「なぁ…あんた名前は?」 残った6人の中にはあの知的メガネも含まれていた…そろそろ名前を聞いても良いころだろう… 「0135」 「はい?いや‥名前…」 「だから0135だって言ってるだろ」 「ああ…そう‥」 狂ってやがるのか?もしかしてこれは障害者用の試験か?んで俺は何かの間違いで参加させられてる…こういう事なのかも…
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