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日曜日。
「ごちそうさまでした」
「ごちそうさまー」
お昼ご飯のラーメンを食べ終えた私とハルは、椅子から立ち上がって丼をシンクに置いた。
「俺ちょっと出てくる」
「はいはい」
ハルはテーブルに置いている財布をジーンズのポケットに仕舞い、リビングを出て行った。少しして、玄関の扉が開いて閉まる音がした。
丼は後で洗えばいいか。私はスープを水で薄めながら流して、手を洗ってからソファに身を沈めた。
どの位経ったのか分からないけど、テレビを見ていたら、再び玄関の扉が開いて閉まる音がした。
帰ってきたのかな?私はリビングの扉を開けて玄関を覗くと、靴を脱ぐハルの背中が見えた。
「おかえりー」
「おー。あ、姉ちゃん。友達連れてきたから」
リビングから廊下に出て、そのままハルの後ろまで歩いてたらいく。「お友達?何人?」「一人。」「そ。飲み物とか準備しとけばいい?」「あぁ、頼むわ。よいしょ」靴を脱ぎ終えたハルが立ち上がると同時に玄関の扉がガチャリ、と開いた。
「お邪魔します。あ。」
「――!!」
扉の向こうから現れたのは、買い物袋を持った上条くんだった。
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