ライバル視。

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「なんだか最近、随分仲良くない?君たち」 私の正面に立ってチョコ棒をむしゃむしゃと無表情で食べるハル。 「当たり前だろ」 私の後ろに立って、私の頭の上に顎を乗せる龍一はムスッとしてそう返した。 「……龍一、離れてくんな――」「嫌です」スパンと言葉を切られて、更には私のお腹の前に手を回してきた。背中に龍一の体温を直に感じる。「っ、ちょっと!」「キャー、セクハラー」焦る私の言葉を、ハルは代弁(棒読み)した。 時が経つにつれ、龍一のスキンシップは激しくなる一方だ。外人じゃあるまいし……。額や頬、首にも数回キスされた。さすがに唇は死守しているけれども。 でも恐ろしいのは、私自身にもあった。彼に対して拒否を示すことが出来なくなってきたのだ。龍一の強引さには適わないと諦めてしまうこと。それと、私自身、嫌じゃないと思っていること。 「あー……やばいよなー……」 「どうしたの?くるみさん」 頭のてっぺんが軽くなったと思ったら、右から急に顔が出てきて「ち、近い!!あ」「ぐへっ」その整った顔を思わず殴ってしまった。
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