ライバル視。

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――で。この状況は何だろうか。 「えぇっと……?」 私は手を後ろで組んで首を傾げ、目の前にいる女子生徒を見た。艶々のロングヘアがすごく似合うその人は、私を真っ直ぐに見つめて口を開いた。 「急にすみません。私、一年生の香坂って言います。ハルくんと同じクラスで――えっと、お姉さんですよね?」 一年生ということに内心驚き、それから頷く。背も高いし美人だし、並ぶのが恥ずかしいくらいだ。 香坂さんは、私のことをわざわざ教室まできて呼び出し、今に至るわけだけど……。 頷いた私に安心したように笑った後、少し恥ずかしそうに視線を泳がせて顎をひいた。 「あの、上条くんとよく一緒にいるって聞いてて……実際よく見かけるんですけど」 「あー、はい」 「……彼女、とか?」 ハル関連かと思ったらやはり龍一だったか。この質問は何回目だろう。私は苦笑して首を横に振ると、香坂さんは目を若干丸くした。 「彼は幼なじみみたいなものでして」 「そ、そうなんですか」 「う、うん」 私の言葉に香坂さんは何となく嬉しそうで。深呼吸したかと思ったら先ほどとは打って変わって強い目をして、 「私、上条くんのこと好きなんです。協力してほしいんです」 そう言った。
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