THE END OF THE MEMORY

12/40
前へ
/58ページ
次へ
―――姫香を家まで送り帰宅した――― 心『…ただいま』 母『あら、お帰りなさい。遅かったわねぇ。』 心『うん。姫香を送ってきた。』 友哉『…遅ぇよ馬鹿兄』 弥希『心配だったんだよ』 心『…ちょっと学校で…な』 友哉『…❗❗まさか兄貴…』 心『後で』 ―――そう言って自分の部屋に逃げた―――― 心『…どうしよ。』 ―――正直、怖かった――――― 心『今残れば死ぬだろうな。』 ――知らない世界に行くことに――――― 心『でも…たとえ冬眠しても生き抜ける保障は無いよな』 ――――怯えていた―――― 心『…………ふぁ』 ――――時計に目をやる――― 心『…あれ…考えてたらいつの間にか寝てたのか…もうすぐ夕飯だな』 ―――外に目をやる――――― 心『…真冬並みだな』 母『ご飯よ~』 心『…話すか…』 ―――今日は父さんも珍しく居た――― 心『…突然なんだけどさ』 父『どうした』 友哉『…❗』 弥希『あ…』 ―――気付かれた―――― 心『俺…………俺さ、避難訓練で成績良くて…』 ―――今日の事を全て話した――― 母『………』 父『そうか…やはり…』 心『それで❗……それで……まだ迷ってるんだ』 友哉『…やっぱり兄貴もか…実は俺も成績良くて…』 弥希『あたしは駄目だった…』 父『…家族の事で悩んでいるのか』 心『…うん』 父『――なら…心配はいらない。迷わずいきなさい。』 心『ッッ❗❗で、でも…』 友哉『…しょーがねぇなぁ…兄貴は冬眠しろよ。俺は辞める。だから家族の事は俺や親父に任せろ』 心『…友哉が冬眠した方が…』 父『…歳的にも心だ。』 心『……父さん達は俺が居なくても良いの[?]❗』 ――ドンッ❗❗――何かを叩く音が聞こえた――― 友哉『いい加減にしろクソ兄貴❗どんな気持ちで言ってんのか解んねぇのかッッ❗❗』 父『…友哉、やめなさい。心、父さん達はお前に生きて欲しいんだ。その確率が少しでも高ければ…それに懸けたいんだよ』
/58ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加