君へ

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君とは小学校からの友達。 あの頃はすごく仲が良かったわけでもなかったけど、悪くもなかった。 『うち○○嫌い!うざいじゃん』 『うちも!太ってるし!!』 小学校の時の女の子たちの悪口の対象はつねに君だった。 その悪口は君にも聞こえていたはず。 ある日の放課後の昇降口でもまた、集団で君の悪口を言っていた。 その時なぜかあたしも集団の中にいたんだ。 『あっ○○がきた!』 『帰ろう帰ろう!』 そしてバットタイミングで君がきた。 『うちの悪口言ってたんでしょ?』 君は悪口になんか負けないでいつも強気だったよね 『言ってないよ?意味わかんない!みんな帰ろ!』 みんな帰って行くとあたしは言った 『悪口言ってたよ。あたし聞いたし』 君は笑顔で言った 『あいぼんありがとう』 今思えば、君が無理に笑顔作ること、すごく多かったよね
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