東日本大震災

しかし養護学校に入ると同時に妹は積極的に話すようになった。

まだカタコトだが明るい笑顔が見え始めていた。

そんな中の震災。暗くて本なんて読めないのに二階に閉じこもった。

その間にも大きな余震は続いていた。二階はやたら揺れるのにご飯も食べず閉じこもったままだった。

父が帰って来たのは夜の8時だった。

停電は続いていた。

寒い時期にきたせいでメリットとデメリットの差は大きかった。

メリットは冷蔵庫の食品が腐らないこと。
デメリットは寒さ対策だ。

デメリットでは湯タンポがあったのでそれを抱いて寝たりした。
米は鍋で炊いた。
水道とガスは使えた。
しかし不安は消えない。それは自分の精神病の薬だった。
来週の火曜日行くはずだったがガソリン不足で行けず石巻も津波でやられたと聞いたからだ。

仕方ないから錠剤を減らし、眠剤も減らした。

自分はある覚悟をしていた。