4月10日

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旦那は、田尾さんの家の前、道を挟んだ向かい側に路駐しました。 田尾さんの家は、小綺麗な一戸建てでした。 庭には、男の子用の小さな自転車がありました。 小学校低学年の子に丁度よいサイズです。 車は、ありませんでした。 そして、表札には、『田尾』と書かれていました。 「電話して!田尾さんを呼んでここに!」 「分かったって…!」 旦那は電話をかけました。 しかし、2~3回コールしただけで電話を切ってしまい、 「出ないわ。車もないから、家にも居ないわ。帰るよ」 と、一方的に言うと、車のエンジンをかけました。 「はっ⁉⁉⁉ちょ…💦💦 出ないってアンタ…どう考えてもそれ短すぎるし…💦 ちゃんと出るまで鳴らしてよ! …てか、今ホントにかけたの⁉📱見せてよ!」 しかし、後部座席でチビを抱いた私は、旦那の📱を取り上げることはできませんでした。 「田尾さんの車はないけど、奥さんはいるかもしんないじゃん!いつ帰ってくるか、聞いてきて!…いや、私聞いてくる!」 「もういいって!家まで来たけどいなかったんだから!奥さんにまで迷惑かけてどうすんの! 帰るよ!」 「迷惑って…… どっちの家庭に迷惑がかかってんだよ〰〰😭💢 迷惑かけてんのは田尾さんなんでしょ〰⁉ 奥さんにバラすなんて言ってないじゃん‼仕事の用事とか言って、帰る時間だけでも聞いてよ〰‼😭😭😭」 はい…修羅場です。 私は家まで来たんだから当然田尾さんに会えると、もしくは約束するとかできると思っていました。 しかし、旦那は、 家来たよ→不在だね→電話も出ないね→しょうがない→帰るね という理論で、引き返そうとしているのです。 しまった…‼😣 最初から私を田尾さんに会わせるつもりなんかなかったんだ旦那…‼ 私はようやく気付きました。 しかし‼ せっかく田尾さんの家が分かったのです。無駄にするものか… 私は、チビを抱いて車から降りようとしました。 すると、その動きを察知した旦那は、ドアにロックをかけると、急いで車を発進させたのです。 「あ、開かない…開けてよ〰😭 降ろしてよ…」 しかし、あっと言う間に車は速度を上げ、今ドアを開けても、とてもチビを抱いて飛び降りることはできないスピードになりました… 「なんなの… 停めてよ…車…停めてよ」 私は田尾さんに会うことを訴え続けましたが、言葉にはもう力が入りませんでした。
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