4月10日

13/13
2710人が本棚に入れています
本棚に追加
/117ページ
私のことばが旦那を貫通している。 私たちが離婚するまでの約一年間に渡って、度々私はこの感覚を味わうことになります。 先生に叱られる子どもが、 「チェッ早く終わんねぇかなあ…」 と思いながらも、反省したフリをする。 終わると 仲間のところへ行き、 「長くてさあー😁」 と、悪態をつく。 このとき、先生だって、解っているんです。子どもが本当に反省しているかどうかなんて。 本当に後悔や反省をしている子どもは、感情が涙になって溢れ出るから。 …そんなことを、どこかで聞いたことがあります。 大人だって、一緒なのかもしれません。 旦那はきっと、会社や友達、田尾さんにだって、今日のことを面白おかしく話すのだろう…もしかしたら 家族にまでも。 「鬼嫁がすっごいしつこくてさあ~風俗バレて、○時間説教だよ😁」 なんて。 或いは、旦那はこのとき、本当に心の底から反省し、私の気持ちを理解しようとしていたのかもしれません。 でも、肩をすくめて 「はい」 「もうしません」 「ごめんなさい」 を繰り返すだけの旦那を見ていて、なんだか、私はこれ以上話をしてもしょうがないと思えてきました。 そのとき、 TRRRRR… 電話が鳴りました。 私のです。 「もしもし?」 「あ・た・し。」 「知ってる(笑)」 いつもの会話です。 相手は親友のはなでした。 「餃子食べたくない?」 料理上手なはなは、明日私の家で、手作り餃子パーティーをしないかと、提案してくれました。 「いいね😃やろやろ🎵」 なんだか信じられないほどに明るい声が出ました。 旦那と二人きりで過ごすこの空気が、この数日間で、私にはもはや耐えがたいものになっていました。 だから、このときのはなの誘いが、本当にありがたかったのです。 このとき、私とはなは、何週間に一度ぐらいのペースでしか連絡を取り合っていなかったと思うので、このタイミングで電話がかかってきたことにも、今考えると驚きます。 さて、翌日4月11日(日)は、もう一つ予定がありました。モデルハウス見学を予約していたのです。 担当者も決まっていて、その日は図面を見ながら話し合う予定になっていて、かなり具体的な段階まで来ていました。 「明日は私家にいるから、タカシ行ってきて…」 仲良く新築計画🎵という気分には、まだなれなかったのです。
/117ページ

最初のコメントを投稿しよう!