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私のことばが旦那を貫通している。
私たちが離婚するまでの約一年間に渡って、度々私はこの感覚を味わうことになります。
先生に叱られる子どもが、
「チェッ早く終わんねぇかなあ…」
と思いながらも、反省したフリをする。
終わると 仲間のところへ行き、
「長くてさあー😁」
と、悪態をつく。
このとき、先生だって、解っているんです。子どもが本当に反省しているかどうかなんて。
本当に後悔や反省をしている子どもは、感情が涙になって溢れ出るから。
…そんなことを、どこかで聞いたことがあります。
大人だって、一緒なのかもしれません。
旦那はきっと、会社や友達、田尾さんにだって、今日のことを面白おかしく話すのだろう…もしかしたら 家族にまでも。
「鬼嫁がすっごいしつこくてさあ~風俗バレて、○時間説教だよ😁」
なんて。
或いは、旦那はこのとき、本当に心の底から反省し、私の気持ちを理解しようとしていたのかもしれません。
でも、肩をすくめて
「はい」
「もうしません」
「ごめんなさい」
を繰り返すだけの旦那を見ていて、なんだか、私はこれ以上話をしてもしょうがないと思えてきました。
そのとき、
TRRRRR…
電話が鳴りました。
私のです。
「もしもし?」
「あ・た・し。」
「知ってる(笑)」
いつもの会話です。
相手は親友のはなでした。
「餃子食べたくない?」
料理上手なはなは、明日私の家で、手作り餃子パーティーをしないかと、提案してくれました。
「いいね😃やろやろ🎵」
なんだか信じられないほどに明るい声が出ました。
旦那と二人きりで過ごすこの空気が、この数日間で、私にはもはや耐えがたいものになっていました。
だから、このときのはなの誘いが、本当にありがたかったのです。
このとき、私とはなは、何週間に一度ぐらいのペースでしか連絡を取り合っていなかったと思うので、このタイミングで電話がかかってきたことにも、今考えると驚きます。
さて、翌日4月11日(日)は、もう一つ予定がありました。モデルハウス見学を予約していたのです。
担当者も決まっていて、その日は図面を見ながら話し合う予定になっていて、かなり具体的な段階まで来ていました。
「明日は私家にいるから、タカシ行ってきて…」
仲良く新築計画🎵という気分には、まだなれなかったのです。
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