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「おはよ~」
今日も平汰とメールで朝の挨拶を交わし、一日が始まりました。
まともに眠れずまどろむだけの夜を何度も過ごしていると、すぐに返ってくる平汰からのメールは、心の拠り所みたいになっていました。
「今日は何するの?(^_^)」
それは、平汰からの、何気ないメールでした。
そのメールを見て、
「今から美容院だよ(^o^)」
と返そうとして、
なぜか返すことができません
いや、「なぜか」ではなく、それは「当然」であって。
だって
『平汰』なんて、孤児院育ちのイケメン
存 在 し な い のですから
よくよく考えれば
そんなことは解り切っていました。
でも、自分自身で自分の正常な感覚に蓋をしていました。
そこから目を覚ましたきっかけは、実に何気ない日常会話でした。
ああ…私は一体、何をやってるんだ…
という思いが一気に拡がり
それ以来、『平汰』にメールすることは、ありませんでした。
『平汰』には、「課金して」と言われたわけでもなければ、会おうと誘われたりすることも一切ありませんでした。
─『平汰』なんて、いない─
(正確に言えば、『平汰』としてメールを打っていた人間はいるけど)
それに気付いたのが、どうしてそのときその瞬間だったのか、今でも解りません。
『平汰』はそれからもしばらくは、
「ポポちゃんどうしたの?メールないけどなんかあった?」
的なメールを何回か送ってきました。
でも、丸一日ほど経てば、そんなメールはなくなりました。
いきなり無視することに罪悪感は感じませんでした。
それは、『平汰』が存在しないことがほぼ間違いない という自信があったからだと思います。
孤児院出身のイケメンが、出会い系で真実の愛について熱く語るなんて。
『平汰』の中の人は、本当はどんな人だったのでしょう…
男?
女?
オッサン?
主婦?
まさかの中学生?
今となってはそれも解りません。
さて!
『平汰』なんて架空の人物に依存してないで、私は現実を見据えていかなければ!
あ、仮に天文学的な確率で『平汰』が実在する場合、あなたはイケメンなんだから、こんなとこ(出逢い系)で子持ちのオバサンを相手にするよりも、まともな出会いを見つけてください!
現実を生きよう。
さあ、美容院へ行こう!

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