8489人が本棚に入れています
本棚に追加
旅商人が旅しなくてどうすんだよ。
「しかし、1ヶ月も遊んでいたら徐々に資金も尽きてきてな……」
「おいおい、ウガンダさん家族はいないのか?奥さん達困るだろう」
「いやいや定期的に金は送っていたからな。たぶん大丈夫だよ。それにこれから会いに行くし」
この馬車はウガンダさんの村に向かってるのか。
オレはいつまでついていっていいのだろうか。
「そうだ、ウガンダさん」
「ん?」
「この近辺で情報がよく集まる街ってないかな?」
オレはウガンダさんに尋ねる。
とりあえず、エクリオルがどこに行ったのか調べなくちゃならない。
そのためにはそういう場所に行く必要がある。
「情報が集まる街かー。たしかエントレスの街があったかな?」
「それはどこにあるんだ?」
「俺の村からさらに行ったところにあるよ」
「そうか……」
ならしばらく乗せてもらってもいいかな?
「なあ、冬馬くん」
「ん?」
オレがしばらく楽しようかと算段をつけているときにウガンダさんがニヤニヤしながら話しかけてきた。
やな予感。
「商売の話ししないか?」
うげ、何か買わされるのか?
「何も金がないから商品を買えなんて言わねえよ」
なんだ、違うのか。
最初のコメントを投稿しよう!