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「さっき聞いたってことはエントレスに向かうんだろ?」
「え?ああ、まあそうなるな」
「オレもさ村に帰ったらエントレスに行くことにしたんだ」
「だから、一緒に行こうってか?」
「まあ、そういうことだ。さ、寂しいからとかそういう訳じゃないからな!」
それだとツンデレみたいに見えるぞ……
「商売の話しって言ったろ?冬馬くんには護衛をしてもらいたい」
「護衛?」
「ああ。知ってるぞ。冬馬くんは『オレンジの死神』って二つ名が付くくらい強いんだろう?」
ウガンダさんまで知ってるのか……
恥ずかしい。
「そんなにエントレスまでの道のりは治安が悪いのか?」
盗賊とか出てくんのかな?
「まあ、治安がいいとは言わないが。基本は魔物とかからこの馬車を守ってくれればいい」
「ふーん。そんなことでいいのか」
「ちゃんと向こうに着けば報酬はやる。どうだ?」
ウガンダさんがオレの目を見て聞いてくる。
「まあ、いいよ。オレはエントレスまでの道のりを知らないから案内代わりで」
「そうかそうか。じゃあ、契約成立だな」
ウガンダさんは嬉しそうにしながら手綱を叩く。
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