プロローグ

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呆れ顔でツッコミを入れる男。 (案外、<クシャルダオラ>でも来てるのかもな。 ……ん? 今のは……) 男の耳に、激しい雨音に混じり何かの破裂音が聞こえて来た。 (銃声……音からして<ライトボウガン>か……誰か狩りでもしてるのか?) その時。 ――ガォオオオオオォォォォ……ン―― 「い、今の音は何だニャ!?」 森の奥から響く獣の咆哮に慌てふためくアイルーを余所に、男は声のした方向を見据えていた。 (銃声が止んだ……返り討ちに遭ったのか?) 注意深く耳を澄ますも、それきり銃声も獣の鳴き声も聞こえては来なかった。
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