フウマは おどろきで こえもでない! ▼

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「では入ってきなさい」 先生が教室のドアに合図を送ると、ドアがガラガラと開いた。 教室に入ってきたのは男性だ。 金色の長髪が印象的である。 俺はそれぐらいしか見ることができなかった。いや、見たくなかった。 信じたくない、こんなはずはない。 とっさに机に突っ伏し、現実から逃避する。 そんな俺とは裏腹に、クラス全体はかなり盛り上がっていた。 もちろん彼を知っている麗もだ。 「なにあのイケメソ!?」「キャー!!」「んだよ女じゃねえのか」「こっち向いてぇー!!」 「静かにしろ!」 先生の喝で、多少だが生徒たちが静まる。 静まったところを見計らい、先生は転校生に指示を出す。 「では自己紹介を。あ、早めにしてくれ、HRもうすぐ終わるから」 「……うむ」 彼が自己紹介をするということを知ると、完全に生徒は静まる。 彼は軽く一呼吸すると、自己紹介を始めた。 「……カルマだ、よろしく」 「カルマ…?」「名前かっけえぇぇ」「外国人か?」「日本語うめえな」「めっちゃクール!」 再びクラスのテンションが最高潮にまであがる。 転校生は、案の定カルマであった。 そして俺は、机に顔を埋めながら赤面していた。 あいつ、クールキャラ作ってやがる。 なんかこっちがめっちゃ恥ずかしい。 クラスが騒いでいる中で、一人だけ突っ伏しているというのは明らかに浮いていると思うんだけど、みんなテンション高すぎて俺には気づいてないみたいだ。 これに関しては少し幸運だと感じたが、次に襲いかかったのは先生の一言だった。 「名前を聞いての通り、彼は外国人だ。仲良く接してくれ。 えーと席は……あ、寺崎の隣が空いてるな」 あ? あああ?
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