コスプレぐんだんが あらわれた! ▼

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「フウマよ」 「………」 「なにをそんな拗ねておるのだ?」 「お前自分のしたこと振り返ってみろよ……」 あのドヤ顔が未だに忘れられない。俺はため息をついて数学の授業に集中する。 「では、ここの問題を解いてください」 先生が教科書の問題を指摘し、生徒はみんなその問題取り掛かる。 「………」 サラサラサラッ サラサラサラッ サラサ…… 「………」 俺の手は開始30秒もしない内に止まってしまう。 あれ…?わからない。 ここの範囲わからねえ…。 教科書の例題……も、理解できねえぞ? そんな中、俺はカルマのドヤ顔をまた思い出してしまう。「奴だけには負けたくない」という思いが俺を急かすが、それでも手は動くはずもなく、どうしようもない苛立ちに頭を悩ませていた。 「フウマよ、苦戦しているようだな」 「う、うるせえ…!」 生徒に聞こえないようにヒソヒソと喋っているつもりだが、近くの生徒に振り向かれてしまった。マズイ、落ち着け俺。 しかし、今日の朝といい、苛立ちが治まる気配はない。 俺は何処かにこの苛立ちを受け流すために、嫌みたっぷりでカルマに話しかける。 「お前はできてんのかよ」 「フッ。このとおりだ」 そういう自信満々なカルマのルーズリーフは、白紙だった。
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