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その日、天気は荒れていた
その日、零の精神は悲鳴を上げていた
いつもの行為は彼の精神を徐々に崩壊させていた
自分でも気付かずに、いや気づいてたのかもしれない
まるで外の天気は俺のようだと彼は思った
彼がそんなことを思い外を見ていたなど知らず、彼の両親は焦っていた
「ど、どうしましょう
このままでは私達も来冬も…」
「落ち着け瀬波
こういう時のためにあれがいるのだろう?」
そうですねと言う母、父の言うあれとは零のことだろう
そしてついにその時はやってきた
外を眺めている零の前に、来たようだな、と呟く両親の前に
それはやってきた
白い毛並みをし、毛先は少し青がかっており大きな翼の先の方も青がかる巨大で神秘的な雰囲気を持つ竜だった
…………そう、神竜
しかしいつも澄んでいた青の瞳は少し赤がかかり紫となっていた
怒っているのだ、何に?
『どこだ!…我等竜族を敵に回したものは!』
………仲間を傷つけたことに
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