プロローグ

3/5
46人が本棚に入れています
本棚に追加
/50ページ
男はそれに動じる事なく、すぐさま後ろに控えさしておいた者達を呼び集め、再び松明を持つと躊躇なくその空間にはいっていく。 中には、人口的な階段が螺旋状になっており、地下深くまで続いている様子が伺える。 一見脆そうな螺旋階段だが、十数人の人間が乗ってもビクともしない事を確認すると、一同は地下に向かい歩いていった。 ◆◆ 不審な集団が螺旋階段を進んでいる頃、遠く離れた地のとある国の城内では、その国王と姫が、目の前で不気味に光っている宝玉を見て唸っていた。 「お父様これはいったい」 「…………うむ」 2人が今いるのは城の宝物蔵である。なぜ一国の王とその姫君がそんな所にいるのかと問われれば、見張り衛兵からの報告を受けたからである。 本来ならば他の者が調査に当たるであろうが、この国の宝物蔵には王族以外の者は立ち入る事ができないという決まりがある為、2人がここまで足を運んでいたのだ。
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!