エピローグのプロローグ

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 ◆◇◆◇◆ 栃木県某所、某高校の屋上にこの春から新しく、フェンスが取り付けられる事になった。 金網ではなく、フェンスである。 高いフェンス。 正直僕はその、フェンスというものに並々ならない憧れを抱いていた。。 暖かい太陽の差し込む空間で彼女や友達とお弁当。 放課後にはキャッチボールとかしてみたかったのだ。 あぁ憧れのフェンス付き屋上。青春とロマンスの象徴の屋上。本当の本当に、待ち遠しい限りである。 取付工事が終わるのは5月の暮れになるそうだ。 まぁいい、僕の青春はのんびりとしているのさ。 なんてことを思っていたのはいつだったか。今思うととても懐かしくなる。 僕がある日目を覚ますと、そこはフェンス付き屋上で、僕はそこに閉じこめられていたのである。 僕とソレの小さなフェンス戦争の始まりだった。  ◆◇◆◇◆
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