序章

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◇◆◇ その年の春、日本中の部活は刷新を迎えていた。 年度が変わり、先輩たちが抜けた穴を後輩が埋めて新たな先輩となり、後輩として新入生が加入する。 毎年毎年繰り返す部員の入れ替わりは、もちろん戦争部とて例外ではない。 新たな人員は新たな編成を必要とし、それに伴って新しい戦術が用意されるのは当然の運びだ。 戦争部は非常に人気が高く、大半の部活は部員の確保に困らないのだが、こと聖城学園の戦争部に至っては、その例外に該当していた。 最初から部員数が少なかったことは元より、聖城学園が独自に設けた規則によって、大勢の人員を確保することが難しくなったのだ。
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