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ブー、ブー
携帯のバイブ音が、真っ暗な部屋に鳴り響く。
寄りかかっていた体を起こし、辺りを見た。
どうやら寝てしまったらしい。
開いた携帯画面を見て、素早く電話にでる。
「なんだ、仕事か?」
『あー、仕事だよ。今回は早めに行かないと結構ヤバいな。』
電話の向こうの相手はちょっと焦っていた。
「一人でやれないの?」
『無理だ。仕事内容的に二人の方が効率がいい。』
こいつから効率なんて言葉は始めて聞く。
「内容は?」
『あまり使われてない体育館倉庫で、女の子が襲われてる。』
「それ結構ヤバくないか?」
『だから、早く来い。手遅れになる前に。』
「報酬は?」
『かっこつけてないで早くしろ。一様依頼主から、学食のタダ券が貰える。』
ま、そんなもんか。
「今から行く。」
携帯を切り、窓を開ける。
「めんどくせ。」
俺はぼそりと言って窓から飛び降りた。
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