弱肉強食の世界

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「はぁっ、はぁっ、はぁっ…」 森の中を必死に走っていた。 すると近くで爆発音が響いた。 振り向けば10メート後ろが焼けていた。 「はぁっ、はっ……くっ。 なんでこんな…………っ!?」 チチッ、っと鳴ったあとにまた爆発音。 今度は真横だった。 体は爆風で吹き飛び、近くの草村に倒れ込んでしまった。 「はぁ…はぁ………うっ」 右の脇腹に小枝が刺さって痛い…。 頭も打ったらしくジンジンとして……今にも意識が飛びそうだ。 「はぁ…はぁ……っ」 すぅー…っと大きく息を吸ったあと、見付かるのを覚悟して大声で叫んだ。 「ハルゥゥゥーーーーーッ!!」 案の定さっきまで自分を追い掛けていた敵はターゲットを見失っていたが、今の声でこちらに気付いたようだった。 敵はこちらに右腕を据えると、右の手の平に小さな火の玉を作り上げた。 敵はフッと笑うと、それをこちらにに投げてきた。 ああ………マズいなぁ。 こんな事になるなら、断っておけばよかったよ。 ……囮なんて。
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