第二刻《創戦》

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『皆さん、こんにちわ!校長でございます。』  お、始まったか。それにしても、校長にしては黒髪フサフサとは珍しいな。 『こんな時間にまで集まってもらい、嬉しい限りです。』  そういえば、もう6時くらいだったかな。特別日課ってこんなに遅かったっけ。 『皆さんに集まってもらったのは他でもありません。』  校内美化作業か?にしては時間が遅すぎるな。部活研修?まだ授業中か。 『今の時間を何と言うか、わかりますか?』  え?6時じゃないのか?そのくらいはみんな知っているだろうに。 『日本では6時のことを特別に[逢魔が時]と言います。』  へえ(笑) 『今、どうでもいい、と思った水色短髪の寝癖少年は月が出た夜道は気をつけましょう。』  襲わないでください。後、お前も読心術修得者か。  大体、寝癖短髪だけならまだしも、水色までくると俺に絞られるじゃないか…。 『[逢魔が時]とは、日本古来から伝わる習わしで…。』  へぇ~そうなのか~(棒 『結構しつこいですね、彼女君。』  アンタがしつこいわ!後、彼女言うな。 『アンタの初恋は?ですか?そんなの言えませんよ~。』  先生、頼みますからクネクネするのはやめてください。端から見れば、独り言の多い、ただの気色悪いおっさんですよ。 『おっさんとは何ですか。これでも私はピチピチの…。』  いやもう、話を進めましょう。私情はどうでもいいです。 『そうですね。』  どうでもいいんかい…。少しは否定しろよ。いやまあ、俺もどうでもいいって言ったけど…。
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