いくつもの空をくぐって

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「俺は正しかったか?」  高層ビルの建ち並ぶ街 ――ウインドウ・シティ――    その街すらを見下せるオフィスで、突然に話し掛けてきたのは先輩だった 「他に道はあったか?」 「ココが正しいと思ったから、残ったんでしょう?」 「そうだ。そうなんだけどさ…」  分かってます  アンタが『優しい』って事は、僕が1番分かってます 「気になるなら、追いかけりゃ良かったんじゃないですか?」 「……ソレが出来りゃ、こんなに悩んでねぇよ」  自分に余裕なんてないくせに、いつもいつも、人のコトばかり  そんなアンタを見る度に思い知らされる  心の整理がまだつかない僕が、いかにガキか
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