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「……という夢を見たんだ」
「誰、お前?」
「…………」
あんまりじゃね?
え……?
いきなり「わけがかわらないよ」だって?
まあそれもそうか。
よし、話をしよう。
あれは今から三十六万……いや、一万四千年前だったか……まあいい。
私にとってはつい昨日の出来事だが、君たちにとっては、多分……どうでもいいことだ。
俺には七十二通りの名前があるから、なんて呼べばいいのか……。
確か最初に付いた名前は……『神代夕希』(かみしろゆうき)。
俺は最初から友達と呼べるやつが居なかった。
本の言う通りにしていても……な。
まあ……だめだったよ。
本?
ああ、『友達の作り方』って本だよ。
冗談はさておき、俺は十七歳の学生であり、学校で勉強に励む毎日を送っている。
成績は上々。そんなに必死に勉強しているつもりは無いが、それなりの高校でそれなりの点数を安定して取っている。
運動も出来る。部活には入ったことはないし、クラブチームにも所属したことはない。それでも体育の授業や体育祭では五本の指に入るほどの身体能力を持っている。
顔は……客観的に見ればどうだかは知らないが、不細工ではないと信じたいな。
外見的に目立つ所はこれといって無い。黒い髪は長くもないし短くもない。健康には多少気を使っているので目の隈やニキビなども今のところない。
どこにでも居そうでどこにも居なさそうな、まるでゲームの主人公みたいな外見だと、自分で思っている。
さて、そんな意外とハイスペックな俺だが、極端な特徴が三つほどある。
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