とある孤立者(ぼっち)の人生迷走(ストレイング)

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「おい、何ぼーっとしてんだ?」 「ゑ?」 自己紹介中に話しかけんじゃ……いや最初に話しかけたのは俺だったか。 こいつの名前は金山だったはずだ。 今は昼休み。俺のクラスの片隅で、同じクラスの金山が彼の友人の池田と「最近見た夢」について話していた。 そこで思わず、俺が最近よく見るおかしな夢について目一杯語ってやったんだ。 本当におかしな夢なんだよ。いつも同じような内容で、俺が大勢の武装した人たちを虫けらでも潰すみたいに殺している。見たことない場所で、見たことない服装で武器をもってたな。 さすがにこんな訳のわからない夢、引かれるかなと思ったよ。 でも流石にこの返答は想定外だ。 『誰、お前?』 聞いた瞬間には泣きそうだった。 いや、実は今も泣きそうなんだよね。 「いや、ごめん! なんでもない……」 もう休み時間が終わる。席に戻ろう…………。
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