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「岐阜のお美津稲荷のお美津ギツネだよ。通力を高めにうちに修行にきてる」
「お美津稲荷…」
聞いたことがある稲荷の名だった。
「しかもオス。女に化けてる」
「えぇ!」
ゆき乃は美津の美しい容貌と所作を思い出していた。
言われてみれば「お美津稲荷」はお美津という美しい娘に化けるキツネを祀った稲荷であったのを思い出した。
「驚いてばっかりだな」
光流はニヤニヤしながら言った。
ゆき乃の反応を面白がっている。
「・・・すみません」
信じられないような真実が光流にとって当たり前のことなのだとゆき乃は思った。
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