序章

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――あれから、どれくらいの時間が過ぎたのだろう… 数時間たったのかもしれないし、30分もたってないのかもしれない 時計を見れば、何故か時計は止まったまま動く気配を見せない 勿論携帯も、時間は変わってないし、圏外だ 隣の少女―緋耶麻亜莉沙に尋ねても、やはり首を横に振るのだった それは………やはりこの空間が異常だという事を現している いや、それよりも異常な事とはっきりと理解る事態があった 目の前で…………死んだ、人達の遺体が………………消えているのだ 最初こそ、それに驚き、悲鳴をあげたり、泣き出したり、喚きをあげる輩はいた しかし、彼等も血を撒き散らし、死に、そして消えていったのだ そんな今となっては誰も言葉を発しなくなっていた みんな震えているが、何故か俺は異常な程に冷静で、落ち着いていた 余計な事を言わなければ平気だろう、と、先の時間を尋ねる時といい、この空間で唯一の言葉を発したのも颯だった
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