9人が本棚に入れています
本棚に追加
『セバス=レイ』
〈おめでとう。君はシリアル魔法学院に合格した。しかも近頃みない程の成績で。実技も申し分ない。君に代表挨拶を任せよう。
生徒会長 シルク=バース〉
一通の手紙。シリアル魔法学院合格通知だ。
しかも、自分がトップだったらしい。
あんまり勉強もしていなかったのだけれど。
青く短い髪をくしゃくしゃと掻いてみる。
「挨拶ってなにすればいいんだ…?」
眼鏡をクイッとあげる。
眼鏡のせいで綺麗な青色の瞳は少々輝きを失っているようにも見える。
執事のような燕尾服。
馬車に乗り込み、考えたくもない挨拶を考える。
第一、何故生徒会長がこのような文をだすのだ。
普通先生とかじゃないだろうか?
「なんか嫌な予感しかしないね…シリアル魔法学院。」
不安を口にする。
入学式前だというのにドンヨリとした空。
軽くため息をつき、馬車が学院に着くのを待つ。
最初のコメントを投稿しよう!